灰色の本

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『デリシャスパーティ♡プリキュア』第9話「かみ合わないふたり?ここねとらんの合わせ味噌!」

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第9話「かみ合わないふたり?ここねとらんの合わせ味噌!」の感想です。

すみません。作品の出来ではなくあくまで個人的事情で、まともな文章ではありません。

 

共感性羞恥が発動するようなタイプの話

突然ですが、共感性羞恥ってご存知でしょうか。他人の失敗や恥を自分事のように感じて、自分が恥ずかしくて居たたまれなくなってしまう心理や現象のことです。

具体的には、アニメで登場人物が恥ずかしい目に遭ったり失敗したりすると、自分も恥ずかしいような気になって視聴が辛くなってしまうような感覚が起きることがあります。

 

自分は自分のことを共感性羞恥を起こすタイプの心理の持ち主とは思っていないのですが、今回のここねとらんが「また失敗してしまった」「こんな調子じゃ嫌われる」「相手に合わせなきゃ」「どうしようどうしようどうしよう」と空回りを繰り返している様子にはなんだか居たたまれなくなりました。なので、じっくり視聴を楽しんだり気になるところを繰り返し再視聴したりするという気にはなれませんでした。

 

そんな感じなので、すみませんが今回はふわっとした感想になると思います。

今回の話自体が悪かったわけではないと思います。ただ、自分には合わなかった。それだけの話です。

 

 

■ここねとらん、二人は頑張った

上記の事情で細かい感想を述べるのが困難なのですが、ここねとらん、二人とも頑張ったと思います。二人とも頑張り屋で健気で、友達思いのかわいくて良い子な女の子です。

 

正直、予告を見た時点では、個人的には「メンバー集合直後のギスギス回か……だるいな……」と思っていました。

確かに集合直後ごろにしかできない回なんですけど、まだ友達として馴染みあっていないキャラたちをいちいちギスギスさせたり喧嘩させたりすれ違いさせたりする必要は必ずしもないと思います。そのギスギスが効果的な場合ももちろんありますが、『デリシャスパーティ♡プリキュア』のゆるめでコミカル元気な作風&優しくて全員ある意味独立的(※)なメンバー達には必要ないのではないかと思いました。あと個人的に食傷でした。

(※)上手く言えませんが、ゆい、ここね、らんの三人とも、他人に自分の不機嫌さを向けそうなところが無い=他人に自分の不機嫌さを押し付けないあたりがちゃんと独立的だなあと思います。ここねは他人に友達としての極大感情を向けがちですが、その感情を向けた『結果』については今のところ自分で責任を取れる範囲におさめることが出来ていて、今言っている意味ではちゃんと独立的な女の子です。

 

実際の放送を見ると、やっぱり個人的に食傷は食傷だったし、共感性羞恥のような何かが発動して驚いたしちょっとまともに見られなかったところはあるんですが、それでも二人のすれ違いの描写の内容には感心しました。

二人とも、相手を気遣いすぎて&相手に遭わせようとしすぎて、勝手に自爆するという内容だったからです。二人とも性根がすごく良い子でびっくりしました。

ちゃんと目の前の相手とお話をしろ、目の前の相手の気持ちを直接聞け……とは思いましたが、そんなのは外野から客観的に野次馬的に見ているから言えることです。実際に彼女たちの年齢で当事者としてあの状況に陥れば、どんどん視野狭窄のドツボにハマっていくのは仕方がないことでしょう。

細かい描写にはあまり言及できませんが、少なくとも『構図』は良くできていたと思いました。空回りしながらも二人はとても努力していたので、二人のこともその努力は褒めたいと思います。そんな出口の見えない状態で努力をしてしまうから空回りするんだと思うし、そんな全力善意空回りを見せられたから自分はいたたまれなくなったんだとは思いますが。

 

ただ、気になるところもなかったわけではありません。

 

・「ここねは(俗語で言う)ダウナー系コミュ障」という設定が先に語られた状態で、「らんが(俗語で言う)アッパー系コミュ障」という設定にしてしまって大丈夫なのかということ。今後やりづらくならないか。また、設定自体が安直ではないかorここねの設定に引きずられてその場限りの(俗語で言う)アッパー系コミュ障設定にしてしまっていないかということ。

→この点については、ちょっと様子見です。らんちゃんがこのまま(俗語で言う)アッパー系コミュ障設定のまま進むのか、さらっと忘れられるのか未知数だからです。

少なくとも、今までの印象だとらんちゃんはそんなにコミュニケーションに難がある子には見えなかったんですよね。まあそりゃ自分ひとりでもゴキゲンな子で、ある意味では他人が必要なさそうな子には見えましたけど。

 

・結局この話は「ここねの(俗語で言う)コミュ障の話」のリフレインに過ぎないという見方も出来てしまうこと。第5話と第6話でやったことの繰り返しに感じられてしまったこと。

→この点については、『ここねとらんの趣味や考え方の違いを描き出そうとしたら、当然ここねのキャラを再度なぞり直すことになった』結果だと思います。好みかどうかと言うと自分の好みではなかった(またこの話かと思ってしまってちょっと鼻についた)んですけど、この段階でやるべき描写の選択としては妥当だとも思いました。

 

 

■ぎすぎす展開はしんどいがバランス感覚はある

コメコメが頭からぶっ倒れそうになったあたりから、ここねとらんが本当に喧嘩腰でぎすぎすし始めてしんどかったです。この子達(ゆいも含めて)は、声を荒げて友人を批判するようなタイプの子ではないと思っていたので。

ぎすぎすしたまま平行線でコメコメ赤ちゃん問題のシーンが終わっちゃうのできつかったですね。

 

ですが、『彼女達ですら声を荒げざるを得ない』状況はきちんと作られていたと思うのでそこは評価します。人間形態コメコメ=赤ちゃんが頭から転びそうになった。泣き出してしまって、何故泣いているのか分からない。それは、赤ちゃんを大切に思う良心があればこそ感情的にもなってしまいがちな場面ですよね。

らんのほうも「赤ちゃんに慣れているから、不慣れなここねには雑に見えてしまう」だけで、良心に欠けているわけではないというところは注意して配慮されていると思いました。今のところ『デリシャスパーティ♡プリキュア』はこういうバランス感覚には長けていると思います。

 

 

■三人の理想的な頭脳分担

戦闘については、「理想的な頭脳分担だなあ……」と思いながら見ていました。

 

メインメンバーに頭が悪いキャラは基本いないんですよね。プレシャスもスパイシーもヤムヤムもみんな頭が良いです。簡易司令塔の役割は果たしていても実戦としてのセンスが追い付いてなさそうなマリちゃんが遅れをとっているかもしれないぐらいです。(マリちゃんだって元は戦闘要員だったはずなんですけどね。)

 

しかし、熟考司令塔型のスパイシーと、思いつき=閃き型で行動力のヤムヤムで特性は綺麗に分かれているのです。

これにはちょっと感心しました。直前第8話でスパイシーを差し置いて『地面を割って足を封じれば良い』と発案し一人で行動したヤムヤムには「スパイシーの立つ瀬がない」とさえ思いましたが、あれも思い返してみれば閃き型の知性による発案です。ちゃんと「ヤムヤムは閃き型」と設定を練ったうえで前回も描いていたのですね。そんなのプロが作る商業作品なら当たり前だ、とか言わないでください。そんなレベルの『当たり前』ができていない作品も結構多いので。

 

それで、プレシャスは、自分で考えるよりは謎格言という形でアドバイスを提供してみんなに活かしてもらうタイプなんですね。自分は頭を使うよりもさっさと特攻鉄砲玉して、500キロカロリーの超火力パンチでぶち抜くと。

プレシャスって序盤の単独戦闘を見る限り、頭が悪いわけではないんですよ。むしろちゃんと頭は良い。でも、仲間が増えてからは特攻して「あーれー」と敵にぼこぼこされて、その間にスパイシーかヤムヤムが打開案を考えて状況をひっくり返す→優勢になるとその勢いに乗ってプレシャスがぶちかます、というようなパターンが多いような印象があります。

 

真っ先に敵に切り込んで時間を稼ぎ、火力で仕留めるキュアプレシャス。

前線に出たキュアプレシャスが稼ぐ時間を使って、熟慮と閃き、それぞれのスタイルの知性で敵を倒す一手を考え出すキュアスパイシーとキュアヤムヤム。

 

この三人は、まだまだ結成直後で荒い部分がなくはないものの、歯車が上手く噛み合っているように見えました。理想的です。このまま仲間として上手く噛み合っていけると良いですね。

 

 

■熟慮と閃き←ほんとにそう?

今回の戦闘から見られた三人の分担は理想的でした。

それはそれとして、今回「スパイシー=熟慮」「ヤムヤム=閃き(思いつき)」ってほんとにそうか??? ここはちょっとぼんやりして感じられました。

 

いやその、足を狙ったヤムヤムって熟慮だったんですかね。

いつもの横からの挟み撃ち攻撃ではなくて、上から押しつぶす形で攻撃したスパイシーって思いつきだったんですかね。

 

この描写だと、「その攻撃方法が熟慮なのか思いつきなのか」っていうのが本人申請でしか判断できないんですよ。ちょっとぴんと来ませんでした。

特に、スパイシーは直前のヤムヤムの攻撃をみて「上から押しつぶせばいい」と思ったように見えて、それはどちらかというと「ヤムヤムの攻撃を思考材料にした熟慮」なのでは……? と思ってしまいました。

 

まあ、難しくはあるんですけどね。とっさの判断ばかりが求められる戦闘シーンにおいて、どの攻撃が思いつきによるものでどの攻撃が熟慮によるものか、だなんて。

けど、そこがもっとしっかりと書けていればより締まったシーンになったと思うので、ちょっと残念です。

 

 

■「あまり考えない」プレシャスの福音

プレシャスは頭が悪いわけではないけど、あんまり考えない子ではあるのかもしれません。

思えば第1話から、頭は良さそうなのにマリちゃんの静止を全く聞かずに飛び込んでくるタイプの子でした。あのときは「頭は良さそうなのに、自分の信じた正義と行動が正しいことをまったく疑わない独善的な子だなあ」と思ったものですが、もっとシンプルに「良くも悪くも、そんなに考えてない子」と捉えればそれで良かったんだろうなあとしみじみ思いました。

 

そして、プレシャスはそれで良いんだと思います。

確かに、「そんなに考えない」が悪い方向に出ると独善的に見えることもある。けれど、今回ここねとらんが上手くいっていなくても、彼女は「そんなに考えない」からこそドンと構えていることができていました。

 

「そんなに考えない」が悪い出目として出る日もあるかもしれない。けど、良い出目として誰かを支える日もまたあるのです。

それで良いんじゃないでしょうか、毎日が良い出目じゃなくたって。それも人間だと思います。

まあちょっと、第1話でマリちゃんの話を聞かずに無理したせいでマリちゃんが力をロストして非戦闘員落ちした件についてはちょっとばかし反省してくれないかな、マリちゃんにちょこっと謝ってくれないかなとか思いはするんですけど。