灰色の本

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『デリシャスパーティ♡プリキュア』第24話「コメコメなんて知らない! 波乱のピザパーティ」:感想

『デリシャスパーティ♡プリキュア』第24話「コメコメなんて知らない! 波乱のピザパーティ」の感想です。

ちょっとな……。何をしたかった回なのかイマイチよく分かりませんでした。

 

リアルが忙しいという私的な事情もありますが、感想として言いたいことがシンプルなのでだいぶ短い記事です。

 

■前回の予告から期待しすぎた

今回は、予告の時点で「妖精回」ならびに「フィナーレ&ナルシストルー回」と思われていたので期待していましたが、実際には何をしたかった回なのかよく分かりませんでした。ナルシストルーの引きは良いのですが。

や、比較的描写を抑えていたサブキャラにスポットを当て直す回って個人的に大好きなので、妖精回にはほんと期待してたんですけどね……。

 

 

■コメコメとパムパムの絆が描き切れていない

終盤のあまねのセリフ。

>「パムパムは大事な友達なんだろう!?」

流れ的にはその言葉で正しいのが分かりますが……この言葉でまとめるにはコメコメとパムパムの絆や思いが描きこめてないなあと思いました。今回第24話について、言いたいことはそれでだいたい全部です。

あまねのこの言葉が成立するには、コメコメとパムパムが普段はもっと仲が良いのだということが視聴者に伝わっている必要があります。でも(メンメンを含めた)エナジー妖精たちには今まで大した描写がないんですよね。コメコメとパムパムが仲の良さについても特に描かれたことがありません。

 

そりゃあ努めて出番を抑えられているサブキャラ枠で、作品開始より前から一緒にいる妖精枠が「仲が悪い」とは思いませんよ。特筆した描写がないということは「とりあえず問題なく仲が良いんですね」と思うような立ち位置のキャラ達ではあります。でも、そのキャラ達にフォーカスして話を作るなら、その思い込みに便乗して前提を描かずに済ませるのは視聴者の善意補完にゆだねすぎていないでしょうか。

 

あんまりにもコメコメとパムパムが『大事なお友達』であることを当然の前提に進んでいく筆致は、正直、教師側が「クラスが一緒ならみんなお友達よね」と言い出すのに近い圧を感じます。

これ、エナジー妖精回でしょ? エナジー妖精の深堀回でしょ? 違いますか? そういう『思い込みで済まされてただけで説明していないこと』も説明してから展開すべきだったんじゃないですかね……。

 

あと、エナジー妖精でコメコメとパムパムだけピックアップして、メンメンがほぼ空気ってのが……取扱いかたが好かないですね……。

 

 

■フィナーレとナルシストルーのやりとりも十分でない

フィナーレとナルシストルーのやりとりも、予告から勝手に期待を膨らませたほど深いやりとりではありませんでした。まあ、フィナーレもナルシストルーもお互いについて浅からぬ感情があることは分かりますので、いろいろ推測できるとは思いますが……今回提示された描写だとあくまで『推測』しかできないかなあと思います。もうちょっと明確なものを勝手に期待していたので、残念。予告から勝手にそこまで期待していたのが悪かったのだと思いはしますけどね。

 

……ただね、「いろいろ推測はできる」んですよね。妄想の隙間があるというか。

ぶっちゃけ、これナルシストルー×フィナーレCP(ナルシストルー×ジェントルーCP)推しの人たちはきっと狂喜乱舞したんだろうなと、そんなことを勝手に想像しました。

 

 

■ナルシストルーを評価するセクレトルーと、その流れを受けての次回への引きが興味深い

>貴方はこんなものではないはずです。もっとご自分を見つめ直し、長所を生かしてください。

セクレトルーのセリフが面白いなあと思いました。ナルシストルーをせっつくにしても、わざわざ(本来の実力を)褒めるような言い方をする必要はなかったと思います。セクレトルーはナルシストルーの実力は認めている……ということで良いのでしょうか。

ブンドル団の幹部たち(セクレトルーとナルシストルー、加えてかつてのジェントルー)は決して仲が良くはないのですが、足を引っ張り合うタイプの敵幹部ではありません。どちらかと言うと、他メンバーがポテンシャルを発揮できるようセクレトルーがあの手この手でフォローしようとしているイメージのほうが強いです。今回のセクレトルーのセリフもその流れによる発言です。そして、今回中盤のこのシーンが、終盤で回収されて次回への引きとなる。良いですね。先に期待ができます。

 

 

■悪役、ヘイト役としての仕事をきっちり果たすナルシストルー

ナルシストルーがわざわざ「一匹ぽっち」というところが、律儀でなんか良い(笑)。「ひとりぼっち」じゃないんだ。

「やめないよ~パムぅ~」とパムパムの口真似をしたり、パムパムの全く届かないパンチに「涼しい」と言って笑ったり、生き生きとヘイト集め役をしていますね。悪役として良いムーブだと思います。

※ナルシストルーは拓海の疑念の矛先も、ジェントルーとしてのあまねへ向けられかねないヘイトも全部吸収して一人でヘイト役をしてくれています。悪役なのでヘイトを集めても「悪役だから」で済まされます。良く働いてます。

 

 

■そのほか

・宿題シーンの背景で手遊びをしているマリちゃんとコメコメの描写は芸が細かいですね。好き。

 

・序盤の夏休みの宿題シーンは、ゆい&らんがアホの子すぎるということを除けばあるあるネタで微笑ましいですが、尺が長すぎやしないですかね……ともちょっと思いました。ここを短めにすれば、妖精たちの尺をもっと取れたのでは? まあ、コミカル要素として滑ってるとは思わないのでそこは優秀ですね。

 

・しかし、ゆい&らんがアホの子キャラ的に描かれているのは知っていますが、「方程式」がダメなレベルですか……かなり厳しいですね。個人的には二人ともそこまで頭は悪くないと思っているのですが(特にらんは頭は良いのではないかと思います)……学校のお勉強はダメぽいですね。

 

・ところでマリちゃんのセリフ。

>「方程式! 難問ね!」

……マリちゃん? そこで突然絶叫するほど方程式が嫌いですか?(苦笑)

 

・夏休み……ということですが、作中的にはどのくらいの日付なんでしょうね。放送日と一緒で8/21なら「宿題を全くやってない」のは相当です(「全く」というのが「本当にゼロ」なのか、あまねから見て「こんなのやってないようなものじゃないか」と見えるだけなのかでも違いますが)。

でも、『デリシャスパーティ♡プリキュア』は不正アクセス事件で時系列が現実と一ヶ月ズレたのを未だに取り返せていない(わざと取り返していない?)フシがあります。そう考えると作中ではまだ7/24ぐらいでしょうか……それなら、まだ手つかずでも分からなくはないですね。

 

・ナルシストルー相手にスカートで平気でハイキックするフィナーレにはビビりました。そりゃ今までもキックはしていたと思いますが……だってあの角度のキック、流石に中身が見え……。視聴者には見えない角度だからそれは良いけど……。パニエやスパッツでガードしていることを祈ります。してますよね、多分。